



「アメリカMBAに興味はあるけど、どの学校が自分に合っているか分からない」
「そもそも、日本人で行っている人はどれくらいいるの?」
そんな悩みを持つ方に向けて、本記事では**シカゴ大学Booth School of Business(Chicago Booth)**を徹底解説します。
世界最高峰のビジネススクールのひとつとして名高く、ファイナンスや分析系に強いM7校としても知られるChicago Booth。
近年では、日本人の進学者数も増えており、自由度の高いカリキュラム設計や、STEM認定によるアメリカ就職の優位性など、注目すべきポイントが多数あります。
本記事では、以下のような観点からChicago Booth MBAのリアルな情報をお届けします:
- プログラム概要、学費、ランキング、就職率などの最新データ
- 入学難易度や出願要件(スコアやエッセイなど)の詳細
- 日本人合格者の体験記や、イベント参加情報
- Boothに向いている人の特徴や、他校との違い
情報収集の時間を短縮し、あなたに本当に合ったMBAを選ぶための第一歩として、ぜひ活用してください。
目次
シカゴ大学MBA(Chicago Booth)の基本情報
プログラム概要と大学データ
シカゴ大学ブース・スクール・オブ・ビジネス(Chicago Booth)は、アメリカ・シカゴに拠点を置く世界屈指の経営大学院です。
1908年設立の伝統を持ち、ファイナンスやアナリティクスに特化した強力なカリキュラムで知られています。
M7の一角として、リーダーシップ・分析思考・理論的アプローチを重視する教育スタイルが特徴です。
以下に、Chicago Boothの基本情報を表にまとめました。
項目 | 内容 |
正式名称 | The University of Chicago Booth School of Business |
所在地 | シカゴ、アメリカ |
プログラム期間 | 21か月(2年弱) |
GMATスコア中央値 | 729点 |
GPAスコア中央値 | 3.6 |
英語スコア目安 | TOEFL 104 / IELTS 7.0 / Duolingo 135 |
平均職務経験 | 5年 |
年齢レンジ | 非公表(平均年齢28歳) |
学費(年間) | $84,198(約1,263万円)※1ドル=150円換算 |
生活費目安(年間) | 約$36,809(約552万円) |
卒業後平均年収 | $230,621(約3,459万円) |
卒業後の就職率 | 94%(卒業後3か月以内) |
クラス構成 | 留学生比率:32%、女性比率:42%、国籍数:非公表 |
公式サイト | https://www.chicagobooth.edu/programs/full-time |
学費・生活費まとめ
Chicago Booth MBAの学費は年間$84,198(約1,263万円)、2年間で$168,396(約2,526万円)です。
アメリカのトップMBAとしてはやや高額な価格帯に位置しますが、STEM認定、就職実績の高さ、カリキュラムの柔軟性を踏まえると、費用対効果に優れた投資といえるでしょう。
さらに、Boothが公表している生活費(9か月分)のモデルケースは$36,809(約552万円)ですが、1年間に換算すると約$49,000〜$50,000(約735万〜750万円)と見込まれ、2年間での総費用は約3,900万円前後になります。
費用サマリー(2024–25年度・1ドル=150円換算)
費用項目 | 金額(米ドル) | 日本円換算(約) |
学費(2年間) | $168,396 | 約2,526万円 |
生活費(1年×2年) | $90,000〜$100,000 | 約1,350万〜1,500万円 |
合計 | $258,396〜$268,396 | 約3,876万〜4,026万円 |
シカゴはニューヨークやサンフランシスコに比べて生活コストがやや抑えられる都市ですが、それでも高額な出費が必要となるため、奨学金制度の活用や留学資金計画の早期立案が重要です。
世界ランキングでの評価
Chicago Boothは、世界的にも高い評価を受けるMBAプログラムのひとつです。
特にファイナンス、アナリティクス、経済理論といった分野において、他のビジネススクールを凌駕する専門性を誇ります。
ランキング | 順位 |
Financial Times Global MBA Ranking 2024 | 10位 |
QS Global MBA Rankings 2024 | 14位 |
M7内の位置付け | ファイナンス・分析分野で特に強い |
スタンフォードやハーバードといった他のM7校がジェネラルマネジメントや起業家精神に強みを持つ一方で、Chicago Boothは数理的・分析的なアプローチを徹底した教育が特徴です。
定量分析に強い人材を目指す方には特におすすめです。
シカゴ大学MBA(Chicago Booth)の特徴
Chicago Boothが世界中のビジネスパーソンから選ばれる理由は、そのブランド力だけではありません。
日本人を含む多くの留学生にとって、キャリア形成に直結する実用性の高いMBAであることが、強い支持を集める理由です。
ここでは、特に重要な3つの魅力を紹介します。
ファイナンスやアナリティクスに強い、圧倒的な学問的基盤
Chicago Boothは、経済学・ファイナンス・アナリティクス分野で世界的な評価を受けているビジネススクールです。
ノーベル経済学賞受賞者を多数輩出してきた「シカゴ学派」の中心として、理論と実務の両面から深い学びを提供しています。
金融や経済分野でキャリアを築きたい人にとって、これ以上ない環境といえるでしょう。

カリキュラムの柔軟性と実践重視の学び
Boothの特徴のひとつが、必修科目がリーダーシップの1科目のみという、MBAとしては珍しい高い柔軟性です。
統計や会計などの分野で必要単位は決まっていますが、その中で履修する授業は自分の関心に応じて自由に選ぶことができます。
さらに、Lab Coursesと呼ばれる実践型授業や、シカゴ大学の他学部(法学、公共政策、情報学など)との連携科目も履修可能で、キャリアチェンジや専門性の強化、起業準備など多様なニーズに応える設計になっています。


STEM認定によるOPT延長で、アメリカ就職にも強い
Boothの専攻のうち「Analytic Finance」と「Business Analytics」はSTEM認定を受けており、これらを履修することで、米国の就労ビザ制度「OPT(Optional Practical Training)」の期間が通常の1年から最大3年に延長されます。
この制度は、特に留学生にとって重要なアドバンテージです。
就職先の企業にとっても「ビザの心配が少ない人材」として受け入れやすく、アメリカ国内での就職活動がスムーズに進みやすくなります。


シカゴ大学MBAの偏差値は?出願の難易度や入学条件
出願条件(必要書類など)
Chicago BoothのフルタイムMBAは、受験者の学歴・職歴・スコアだけでなく、価値観やリーダーシップ資質なども総合的に評価する「ホリスティック・アプローチ」を採用しています。
出願に必要な主な要件は以下のとおりです。
項目 | 内容 |
学士号(大学卒業) | 3年制の国際学士号も可(ボローニャ協定に対応) |
エッセイ(必須2問+任意1問) | ① MBAがキャリアにどう貢献するか(250語以上)② あなた自身について(250語以上) ※任意:補足説明(300語以内)、再出願者は追加エッセイあり |
推薦状2通 | 少なくとも1通は直属の上司が望ましい。 実績・強み・改善点などを具体例で示す必要あり |
レジュメ(履歴書) | 職歴・ボランティアなどを記載。3年以上の職歴が目安 |
GMATまたはGRE | GMAT Focus Edition・GRE短縮版・自宅受験も可。 |
英語試験(非英語圏出身者) | TOEFL 104 / IELTS 7.0 / Duolingo 135 / PTE 70 ※いずれも2年以内のスコアに限る。TOEFL MyBest Scoresは不可 |
成績証明書(大学) | 出願時:非公式スキャン 合格後:公式原本を提出 |
オンライン出願フォーム | Booth専用のWebフォームから提出。出願料:$250 |
面接 | 書類審査通過者のみ対象。 在校生・卒業生・アドミッションが担当することもあり |
入学難易度(スコア目安)
Boothの入学審査は非常に競争的で、出願者は以下のようなハイレベルなスコアゾーンに位置する傾向があります。
項目 | 目安スコア |
GMAT | 平均 729点 |
GRE | Quantitative 163 / Verbal 161 |
GPA(大学成績) | 平均 3.6 |
TOEFL | 104(iBT) |
IELTS | 7.0 |
Duolingo | 135 |
これらのスコアは「平均値」であり、個別の強みや人物評価でカバー可能な場合もあります。
ただし、いずれも出願準備には十分な時間が必要な項目です。
出願準備はTOEFL/IELTS対策から



出願スケジュール
Chicago BoothのフルタイムMBAは、年3回の出願ラウンド制を採用しており、いずれのラウンドでも入学時期は翌年秋となります。
ラウンド | 出願締切日 | 合否通知日 |
Round 1 | 2024年9月19日(木)23:59(米中部時間) | 2024年12月5日(木) |
Round 2 | 2025年1月7日(火)23:59(米中部時間) | 2025年3月27日(木) |
Round 3 | 2025年4月3日(木)23:59(米中部時間) | 2025年5月22日(木) |
国際学生はビザ手続きの観点からRound 1または2での出願が推奨されていますが、Round 3でも十分に対応可能とされています。
Chicago Booth日本人向け情報・合格者リソース
海外MBA出願では、英語の公式情報だけでは得られない「リアルな経験談」や「日本語での相談機会」が、情報収集の精度を左右します。
Chicago Boothは、日本人卒業生や在校生のネットワークが比較的充実しており、出願準備に役立つリソースも豊富です。
ここでは、日本人受験生向けの代表的な情報源を紹介します。
主要な日本語情報源
University of Chicago Booth School of Business Japan Club
日本人在校生・卒業生による非公式サイト。
出願体験、授業の様子、インターン事情、就職活動、現地の生活など幅広いテーマが扱われています。


合格体験記・卒業生によるブログ
Chicago Boothに合格・進学した日本人が残しているブログや合格体験記も貴重な情報源です。
- 元ラガーマンのMBA留学(Class of 2022)
- CPA+MBA in Chicago(Class of 2021)
- Helter Skelter@Chicago Booth(Class of 2010)
その他にも「Booth MBA 留学記」などで検索すると複数の個人ブログが見つかります。
これらの体験記では、スコアの推移・受験戦略・面接準備・奨学金情報まで具体的に書かれていることが多く、Boothの志望動機を深めるうえでも非常に役立ちます。
学校説明会・出願者向けイベント
Chicago Boothでは、出願前に参加できる公式イベントも充実しています。
https://www.chicagobooth.edu/programs/full-time/admissions/events
オンライン説明会は年間を通じて複数回開催されており、日本からでも気軽に参加可能です。
最新の入試情報やカリキュラム説明のほか、在校生とのQ&Aセッションが設けられることもあります。
イベントによっては日本語サポートありのセッションも開催されており、英語に不安がある方にも安心です。


【おまけ】シカゴ大学MBA面接経験談

先日Boothの面接を受けましたので、他の受験者の参考になればと思い、ここで面接の内容を共有させてもらいます。
面接の前は、LinkedInで何人かの在校生と連絡してみました。日本人も外国人も、みんなすぐ返信してくれて良い感じでした。そして、それぞれの在校生に簡単に質問しました。
- Boothについてどう思う?
- どの授業/科目がいいと思う?
- 就職する場合、学校からどんなサポートがある?
- シカゴ大学の一番お気に入りのところは何か?
在校生の意見をまとめたら、一番大事なWhy Boothには自然に答えられるようになりました。
面接官は二年生で、決定権がなく、質問もスタンダードな感じでした。いま思い出せるのは下記の質問です。
- Walk through your resume(職歴について話しました。途中にいくつか細かいことも聞かれました。例えば、会社の合併の中で一番チャレンジングなこととか。)
- Career goal
- Why MBA,why now
- What do you see your career in 15、20 years?
- How do you think Booth will help you achieve this goal?
- If MBA doesn’t work for you this year,what is your plan B? (予想外の問題なので、また頑張って来年チャレンジすると簡単に答えました。)
- Tell me a case of solving conflicts?
- Leadership style and examples。
- What is a feedback you hear repeatedly, both good and constructive?(周りが自分をどう見ているか。つまり自分の強みと弱みですね)
- How are you going to prioritize your time in Booth?
- How can you contribute to Booth community?
- What extra curriculum activities are you going to attend?
- What are you bringing to booth? (11問と違って課外活動のことがメインです。)
その後は面接官が自身の経験も共有してくれて、全体的にいい雰囲気でした。まあ、雰囲気だけでは合格できるかどうかはわかりませんが。
(2018年3月 ユーザー投稿)
終わりに
Chicago Boothは、理論と実践の両面に優れたトップレベルのMBAプログラムです。
特にファイナンス・アナリティクス・経済学に強い学問的基盤、選択自由度の高いカリキュラム設計、そしてSTEM認定によるアメリカ就職の優位性は、他校にはない大きな魅力です。
将来的にアメリカやグローバルな舞台でキャリアを築きたい方、理論を実務に結びつけて深く学びたい方、自分らしいキャリア設計をしたい方にとって、Chicago Boothは非常に有力な選択肢となるでしょう。

- カリフォルニア:
- ニューヨーク:
- ボストン:
- その他:



こちらの在校生のブログも参考にしています!
https://ameblo.jp/rugbyxmba/