





テック業界の中心・シリコンバレーに隣接するUCバークレーのハース・スクール・オブ・ビジネス(Haas School of Business)は、イノベーションと社会的インパクトを重視するトップMBAプログラムとして、世界中のプロフェッショナルから注目を集めています。
米国州立大学の中で最も評価の高いUCバークレーの一部でありながら、少人数制で密度の高い教育、多様なバックグラウンドを持つ学生との刺激的な学び合い、起業やテクノロジー領域との圧倒的な近さを兼ね備えている点が、他校にはない魅力です。
この記事では、UCバークレーMBAの基本情報から出願要件、費用、難易度、日本人向けの体験記・情報源まで、出願を本気で考えている方のための実践的なガイドをお届けします。
UCバークレーMBAの基本情報

プログラム概要と大学データ
項目 | 内容 |
正式名称 | Haas School of Business, University of California, Berkeley |
所在地 | バークレー(カリフォルニア州)、アメリカ |
プログラム期間 | 2年(フルタイム) |
GMATスコア中央値 | 730点 |
GPAスコア中央値 | 3.65 |
英語スコア目安 | TOEFL iBT: 90以上(IELTS: 7.0以上も可) |
平均職務経験 | 約5.6年 |
年齢レンジ | 非公表(おおむね27〜32歳中心) |
学費(年間) | $85,406(約1,280万円)※1ドル=150円換算 |
生活費目安(年間) | $45,000(約675万円) |
卒業後平均年収 | $218,992(約3,280万円) |
卒業後の就職率 | 88%(卒業後3ヶ月以内) |
クラス構成 | 留学生比率 38%、女性比率 42%、学生数 約295人 |
公式サイト | https://mba.haas.berkeley.edu/ |
※為替レートは2025年時点で1ドル=150円として計算
UCバークレー・ハース校(Haas School of Business)は、シリコンバレーに隣接する革新の中心地で、起業・テクノロジー・ソーシャルインパクトに強みを持つ世界屈指のビジネススクールです。
米国の州立大学で最も評価の高いカリフォルニア大学バークレー校の一部でありながら、少人数制で密度の高い教育とグローバルなネットワークを兼ね備えている点が魅力です。
Haasの教育理念「Leading Through Innovation」のもと、自己変革を通じて社会にインパクトを与えるリーダーを育てる環境が整っています。


学費・生活費まとめ
UCバークレーMBAの学費は年間$85,406(約1,280万円)です。
アメリカのトップMBAとしては標準的な価格帯に位置しており、ブランド力・ネットワーク・キャリア支援を総合的に見れば、妥当な水準といえるでしょう。
これに加えて、生活費が年間約$45,000(約675万円)かかるため、2年間での総費用は約3,830万〜3,900万円程度が目安です。
費用項目 | 金額(USD) | 日本円換算(約) |
学費(2年間) | $170,812 | 約2,560万円 |
生活費(2年間) | $90,000 | 約1,350万円 |
合計 | $260,812 | 約3,910万円 |
- 家賃:$20,000〜$30,000(約300〜450万円)
- 食費・日用品:$8,000〜$10,000(約120〜150万円)
- 交通費・通信費・娯楽費:$5,000前後(約75万円)
- 健康保険:$6,000前後(約90万円)
世界ランキングでの評価
UCバークレーのハースMBAは、世界の主要MBAランキングでも安定してトップ10〜20位圏内にランクインしています。
ランキング媒体 | ランキング |
U.S. News Best Business Schools 2022 | 第7位(全米) |
QS Global MBA Rankings 2023 | 第13位(世界) |
Financial Times Global MBA Rankings 2023 | 第19位(世界) |
アメリカ国内でもトップ層に位置する名門であり、特に起業・テック・ソーシャルインパクト分野での評価が高いのが特徴です。
なぜUCバークレーMBAなのか?
ここでは、UCバークレーMBAが世界中から高い評価を受け続ける4つの特徴をご紹介します。
シリコンバレーという圧倒的ロケーション
UCバークレーは、GoogleやApple、Meta、OpenAI、Teslaといった世界的企業がひしめくシリコンバレーの中心地に位置しています。
MBA在学中からスタートアップやテック企業との接点を持つことができ、イノベーションの現場に“日常的に”触れることが可能です。
具体的には、現地の企業やアクセラレーターとの共同プロジェクト、ベンチャーキャピタル(VC)との交流イベント、スタートアップインターンなど、ビジネスの最前線に直接飛び込む機会が豊富に用意されています。
卒業後もベイエリアに残り、現地でキャリアを築く日本人も少なくありません。
アントレ・テック・ソーシャル分野に強いカリキュラム
Haasのカリキュラムは、急成長する業界に必要なスキルを体系的に学べる設計になっており、特に以下の分野に強みを持っています。
- 起業(Entrepreneurship):スタートアップ立ち上げや資金調達に関する講義・実践プログラムが充実しており、起業支援オフィスとの連携も強固です。
- テクノロジー(Technology):AppleやTeslaなどの業界関係者がゲスト講師を務めるケースも多く、実務視点の学びが得られます。
- 社会課題・サステナビリティ(Social Impact):ESG、DEI、サステナブル経営を扱う授業・プロジェクトが多数あり、倫理的リーダーシップの育成にも力を入れています。
これらは、Berkeley-Haasの掲げる「Question the Status Quo(現状に挑戦せよ)」という理念にも通じており、変革をリードする次世代のビジネスリーダーを育てることに重きを置いています。
多様性とダイバーシティのある学びの場
Haasでは、国籍・性別・キャリアのバックグラウンドが多様な学生たちが集まり、互いに刺激し合いながら学びを深めています。
2024年度のフルタイムMBAでは、女性比率は42%、留学生比率は38%、LGBTQ+や米国軍人経験者も含む幅広いバックグラウンドの学生が集っています。
多様な視点を持つ仲間と共に学ぶことで、ビジネスにおける「正解のない問い」への耐性や、グローバル市場で通用する柔軟なリーダーシップを養うことができます。
トップ校には珍しい少人数制で密なネットワーク
UCバークレーMBAは、トップ10校の中でも比較的少人数な約300人規模のプログラムです。
このサイズ感だからこそ、教授やキャリアアドバイザーとの距離が近く、個別サポートが得やすいという特徴があります。
さらに、同級生との関係も密になりやすく、卒業後も続く強固なネットワークが築ける点は、他のマンモス校にはない魅力です。
特に、日本からの留学生にとっては、安心して馴染みやすい環境ともいえるでしょう。


Hass MBAの入学難易度と出願要件
出願条件(必要書類・要件)
UCバークレー・ハースMBAへの出願には、以下の書類とスコアの提出が必要です。出願はオンラインで行い、すべての書類は英語での提出が求められます。
出願項目 | 内容 |
学位 | 学士号(大学卒業相当) |
成績証明書 | これまでに在籍したすべての大学・大学院の公式成績証明書(英文) |
テストスコア | GMATまたはGRE(いずれか必須) TOEFLまたはIELTS(非英語圏出身者は必須) |
エッセイ | 自己分析・キャリア目標・Haasとの相性を問うエッセイ(年ごとに設問が異なる) |
推薦状 | 2通(うち1通は現職の上司から提出が必須) |
レジュメ | 最新の英文履歴書(1~2ページ、PDF推奨) |
面接 | 書類選考通過者に対して、Zoom等でのオンライン面接(卒業生またはアドミッション担当が実施) |
任意提出 | 動画エッセイの提出(近年は一部推奨傾向あり) |
出願料 | $250(条件により免除制度あり) |
TOEFLは90点、IELTSは7.0が最低要件とされていますが、実際の合格者の多くはTOEFL100点以上、IELTS7.5以上を取得しています。
これは出願資格を満たすだけでなく、授業・コミュニケーション能力の証明として重視されるためです。


難易度・スコアの目安
ハース・スクール・オブ・ビジネスは、全米トップ10にランクインする難関MBAプログラムです。
出願には、スコアだけでなく職歴・リーダーシップ経験・エッセイの完成度など、総合的な準備が求められます。
項目 | 目安スコア |
GMAT | 730(中央値) |
GRE | Verbal 161 / Quant 162(中央値) |
GPA | 3.65(平均) |
TOEFL | 100点以上推奨(最低90点) |
IELTS | 7.5以上推奨(最低7.0) |
日本の大学成績はGPA換算方式が異なるため、WES(World Education Services)などを通じた換算や、英文成績証明書の用意が推奨されます。
出願準備はTOEFL/IELTS対策から



出願スケジュールとプロセス
バークレーMBAの出願は年3回のラウンド制で実施されており、早期ラウンドほど合格率や奨学金獲得の可能性が高まる傾向があります。
ラウンド | 出願締切 | 合否通知 |
Round 1 | 2024年9月12日(木) | 2024年12月12日(木) |
Round 2 | 2025年1月9日(木) | 2025年3月27日(木) |
Round 3 | 2025年4月3日(木) | 2025年5月8日(木) |
- 準備フェーズ(〜8月)
・GMAT/GRE、TOEFLのスコアメイク
・レジュメ、推薦状依頼、エッセイ草稿作成 - 出願フェーズ(9月〜4月)
・オンライン出願フォームへの入力と書類提出
・出願料支払い、必要に応じてビデオエッセイ提出 - 面接フェーズ(通過者のみ)
・オンラインでの個別面接(英語での自己表現・志望動機の深掘り) - 結果通知 → 入学意思表明 → デポジット支払い
日本人向けのサポート・情報
UCバークレー・ハースMBAには、日本人による非公式情報サイトや、卒業生・在校生が運営する体験記ブログが複数存在しています。
これらの情報源を活用することで、出願準備の進め方、実際のエッセイ戦略、現地生活の実態などを事前に把握でき、自分にとっての「Why MBA」「Why Haas」を言語化する上でもヒントになります。
主要な日本語情報源
Haas Japan Blog(非公式):https://haasjapan.wordpress.com/blog/
日本人在校生・卒業生による非公式のブログサイト。出願体験、授業の様子、インターン事情、就職活動、シリコンバレーでの生活など幅広いテーマが扱われています。


日本人留学体験記・個人ブログ例
個人ブログには、成功談だけでなく苦労や失敗談も含まれており、心構えを整えるのに非常に有効です。年によっては子連れ留学やキャリアチェンジなど、多様な背景の方の記録も見られます。
- mosablog@UC Berkeley MBA/MPH (Class of 2020)
- You Only Haas Once: UC Berkeley MBA留学記 (Class of 2019)
- スタートアップライフ@シリコンバレー (Class of 2016)
- Days@Haas – UCバークレーMBA留学記 (Class of 2015)
- ベイエリアでの挑戦!UC Berkeley Haas MBA生の日々の記録 (Class of 2015)
具体的なURLリンクは記載していませんが、「UCバークレー MBA ブログ」や「Haas MBA 体験記」で検索すると見つけやすいです。
学校説明会・イベント情報
UCバークレー・ハースでは、公式による説明会(Info Session)や在校生とのCoffee Chat、アプリカント向けWebinarなどが定期開催されています。
多くはオンライン形式で、日本時間にも対応したセッションが含まれるため、日本からでも気軽に参加可能です。
特に出願前の秋~冬(Round 1・2前)は、参加することで「Haasとのフィット感」や志望動機を言語化する助けとなり、エッセイや面接準備に直結します。


終わりに
UCバークレー・ハースMBAは、アカデミックな優秀さ、革新性、そして社会へのインパクトを重視するビジネスリーダーを育成する場として、世界中から高い評価を受けています。
特に日本人にとっては、シリコンバレーという地の利、DEI(多様性・公平性・包摂)を大切にする文化、卒業後の豊富なキャリア選択肢といった魅力が、Haasならではの強みとなっています。
出願までの道のりは決して平坦ではありませんが、しっかりとした準備と、自分自身のキャリアに対する誠実な問いかけがあれば、きっと道は開けるはずです。
本記事が、あなたのUCバークレーMBA出願準備の一助となれば幸いです。

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